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2025.02.09 二宮
新モデルハウス【螢-Hotaru-】 エピソード13「解説・断熱編」
エピソード12はこちら→「解説・構造編」
今回は断熱の部分についての解説です。
今回のモデルハウス「螢」では、断熱等級7という最高等級としています。
そのため、普段新日本建設で採用している標準の断熱とは異なったやり方をしています。
新日本建設の標準仕様の断熱材は、「セルロースファイバー」です。
新聞紙などを原料とした自然素材の断熱材なので、自然素材の家づくりに相性ぴったりです。
また、調湿性にも優れており、結露もしにくく快適な室内の空気環境が保たれます。
防音・防火・防虫にも効果があります。
こちらの効果は、松前町モデルハウス「ヨハク」にて確認していただけますので、ぜひご見学や体験宿泊をしてみてください!
新日本建設で建てさせていただく標準仕様のお家の断熱等級は、5か6が多いです。
「セルロースファイバー」でももちろん断熱等級7を取得する方法はあります。
今回は「アクアフォーム」という吹付硬質ウレタンフォームを採用しました。
ではなぜ今回、「セルロースファイバー」ではなく「ウレタンフォーム」を使う事になったのか・・・?
その理由は、材料としての熱伝導率(熱の伝わりやすさ)が低いため、薄い厚みでも断熱効果が得られるからです。
とは言っても、断熱等級7をクリアするためには外周壁の厚さは150㎜(断熱材の厚さは130㎜以上)となったのですが(^^;
※建物の規模や様々な条件で異なります。この厚さ以上となることがほとんどですので、詳しくは設計士へご相談ください。
そして、気密性にも優れている点がもう一つの理由です。
現場で吹付施工を行い、発泡して空気を含んで膨らみます。
施工直後の様子を見学させてもらいました。
養生をはがして清掃したり、厚さの確認や調整をされているところでした。
施工中はウレタンが飛び散るので防護服とマスクを付けるそうです。
壁と屋根下にウレタンが吹き付けられていますが、黄色とピンクで色が違うのは、ウレタンフォームの種類が異なるからです。
ピンクの方が熱伝導率がより低い材料となっています。
泡の密度が高く、触ってみると固いです。
発泡率(膨らみやすさ)が小さいため、施工はしにくく時間もかかるみたいです。
(もちろん費用も高いです・・・)
130㎜のピンを打って、厚さの確認もしっかりと。
屋根下部分は黄色のウレタンフォームを使い、厚さは400㎜となっています!
天井で隠れる部分ですので厚さを確保することでまかなえました。
正直、ウレタンフォームの化学的な臭いが気になるのでは???と思っていましたが・・・
施工直後も、その後何度か現場へ行った時も、嫌な臭いが残ることもなく心配無用でした。
が、臭いや化学物質に特に敏感な方は、事前にご確認されることをおすすめします。
ぜひこちらのモデルハウスをのぞいてみてください。
さてさて、ここまで断熱材についてお伝えしていますが・・・
断熱を考える上でもう一つ重要なのは、サッシの性能です。
今回は、YKK APさんの「APW430」と言う樹脂トリプルサッシを全窓に採用しております。
玄関ドアも、「イノベストD50」という、より高断熱なドアです。
断熱工事は12月で、ちょうどこれから寒さが増す時期でしたが・・・
外は凍てつく寒さでも、内部は全く寒さを感じず。
断熱の威力を身をもって感じた瞬間でした。
しかし、注意点もあります。
電気配線などの施工を先行して行っておかなければならないので、それまでにコンセントなどの悩みやすい部分も確定させておく必要があります。
そしてもちろんコストもかかります。
どこまでの断熱性能を求めるのか?
材料の性能のどの部分を重視するのか?
方角別や部分的にトリプルサッシを採用する方法もあります。
使い勝手やコストとのバランス、窓大きさの検討など選択肢は色々とありますので、こちらもご相談されてみてください。
今回も長々とご説明しましたが、百聞は一見に如かず。
2月15日(土)16日(日)は真冬の断熱体験会があります。
是非実際の現場を体感してみてください。
↓
標準仕様のモデルハウス「ヨハク」ともぜひ比べてみてください。
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「やっぱりここまで必要!」なのか「これだけでも充分すぎる!」なのか、もご確認していただけると思います。
次回エピソード14は「ドキドキの中間気密測定」の予定です。
今週の現場の様子はこちら。
外部は外壁タイル張り部分の下地まで終わっています。
内部は壁・天井の石膏ボード張りまで完了しました。
造作の納まりなども現場でちょこちょこと打合せしつつ・・・大工さんの仕事はほぼ終了です。
これから仕上げ工事に入ります。
よく見ると、造作の家具ももう付いていますよ・・!
ではまた次回。
新日本建設はこだわりある家造りをスタッフ一同で取り組んでいます。
今回の記事に関する質問も受け付けておりますので、ご相談されたい方は下記からお問合せください。