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2025.03.02 二宮
新モデルハウス【螢-Hotaru-】 エピソード14「ドキドキの中間気密測定」
エピソード13はこちら→「解説・断熱編」
今回のモデルハウスでは、「高断熱」仕様と合わせて「高気密」である事を目標としています。
住宅の気密性能を示す値は「C値」です。
C値はゼロに近いほど隙間の総量が少ないことを示します。
一般的な住宅の気密性能は「5.0」=「5㎠/㎡」です。
床面積100㎡(約30坪)に対して、B5用紙1枚分の大きさの隙間があるぐらいです。
以前は、高気密住宅と言われる住宅はC値「2.0」ぐらいでした。
C値「2.0」ではがき1枚ほど。
現在、国が定めている高気密住宅の基準はありませんが、一般的にC値「1.0」が高気密住宅と呼ばれる事が多くなっています。
新日本建設で近年建てさせていただいているお家の気密性能はC値1.2~1.6ぐらいです。
(家の形や外部サッシの形状などによって変わります。)
近年は過度な数値の競争になってしまっている感もありますが・・・
新しい施工方法を試してみたり、今後の仕様決定の参考とするためにも、今回のモデルハウスでは更なる高気密住宅を目指して気密性能C値「0.5以下」を目標としていました。
内部の仕上げ工事を行う前に、中間気密測定を行います。
この時点で一度測定しておくことで、もし隙間があった場合にも修正を行うことができます。
サッシメーカーの担当者さんや現場監督も勢ぞろいしてドキドキの測定が始まります・・・。
測定にはこのような機械を使います。
わざと開けてある開口部(換気扇や給気口など)は、塞いで測定します。
想定せずにできてしまった隙間を測定するためのものだからです。
果たして目標C値「0.5以下」を達成できるか・・・?
担当者みんなドキドキの測定です!
結果は・・・「0.2」!
目標をクリアできました!!ひと安心です。
測定中の値は0.16だったのですが、小数点以下第二位を四捨五入した数値がC値となるらしく、結果は「0.2」となりました。
床面積100㎡(約30坪)に対して、名刺の半分ぐらいの大きさです。
完成時に再度測定を行い、その測定結果がこの住宅の正式なC値となります。
完成時はもう少し数値が良くなることが多いので、もしかしたら結果は「0.1」になるかも!?
楽しみに待ちたいと思います。
ちょうど気密測定に立ち会ってくださっていたサッシメーカーの担当者さんが教えて下さったのですが、サッシ廻りは特に施工の丁寧さが重要とのこと。
雑な取付工事をしているところでは、サッシ廻りの隙間も多いようです。
今回は特にサッシ廻りの隙間もなく、取付してくれた大工さんの丁寧な仕事の賜物でした!
そして、現場監督がサッシ廻りなどのコーキング処理なども丁寧に行ってくれたおかげです。
高気密であることのメリットは、やはり何と言っても一定の室温を保てることで快適に過ごせる事です。
ヒートショックの防止にもつながります。
また、冷暖房の効率も上がるため、光熱費の負担を軽減できます。
遮音性や防音性にもより優れています。
しかし何事も、メリットだけではなくデメリットもあります。
高気密とするためにはやはり、より気密を考慮した資材に変更したり追加の部材を使う必要があり、手間暇もプラスされるため、建築費用が高くなります。
室内の空気が移動しにくく化学物質がたまりやすいため、シックハウス症候群やアレルギーにも注意が必要です。
建築資材の化学物質は規制されているため、シックハウス症候群になるリスクは軽減されていますが、持ち込みの家具などに含まれる化学物質などもゼロではないので、敏感な方は特に定期的な換気が必要です。
また、室内が乾燥しやすいデメリットもあるようです。
無垢の床や建具・家具など、乾燥しすぎると反ったり割れたりする原因にもなりますので、どの程度乾燥するのかなども検証してみる必要があるかな、と思っています。
無垢の木材を使った家づくりとの相性も含めてこのモデルハウスなどで検証して、今後のご提案につなげていければ。
このあたりのメリットやデメリットを体感しつつ、ご自身の家づくりの参考にもしていただきたいので、ぜひこのモデルハウスでご確認ください。
今週の現場の様子はこちら。
外部がある程度完成して足場も外れました!
内部はクロス張り、珪藻土塗りも完了し、この後トイレなどの器具付けです。
完成が見えてきました!!
あっという間にOPEN日がやって来そうな勢いです。
次回エピソード15は「ここまでやるの!?大工さん!!~多岐にわたる大工さんの仕事」の予定です。お楽しみに。
新日本建設はこだわりある家造りをスタッフ一同で取り組んでいます。
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