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2024.11.15 二宮

新モデルハウス【螢-Hotaru-】 エピソード6「申請業務、のはずが・・・姉さん、事件です!」

エピソード5はこちら→「詳細図面と詳細見積

2024年8月、来春のオープンへ向け、計画通りのスケジュールで申請業務を進めていきます。
申請業務とは、着工前に必ず必要な手順で、

 

建築確認申請
(建築基準法や関係法令に適合しているかどうかを行政や認定審査機関の審査を受けること)

設計住宅性能評価申請
(耐震や断熱などの住宅の性能を共通のものさしで評価するもの)

長期優良住宅の認定申請
(長期優良住宅の建築と維持保全の計画を作成し、所管行政庁に認定を受けること)

などがあります。

 

それらを申請する前には構造計算や地盤調査を行い、必要な図面や書類を準備する必要があるので
申請業務に着手してから申請が完了し、着工するまでには最低でも1か月半~2か月ほどかかります。

 

構造計算を終え、申請図面も作成して順序良く進めていた矢先・・・・
突然上層部から驚きの一言が降ってきたのです。

 

「断熱等級7にすること!」

 

 

えっっっっっっっっっ!!??

 

何のことだかさっぱり?と言う方が多いでしょうが・・・

新日本建設の標準仕様のお家で多いのは、断熱等級5(ZEH水準)又は6です。
UA値は0.6~0.4あたりです。
※建物の規模や形状、窓の大きさなどにより異なります。

 

今回のモデルハウスも性能については標準仕様で建てよう!という事で、申請業務を進めていました。
ちなみにそれまでに計算した結果は「断熱等級6」を取得できる数値(UA値0.39)でした。

それを突然、最高等級の「断熱等級7(UA値0.26以下)」に変更する!!と言うのです。
(ここまで進めてきたのに・・・(TT)と心の中で涙しました。。)

 

住宅の断熱性能を示す指標が「断熱等級」です。
先に述べた設計住宅性能評価でその断熱等級が表示されます。

2024年現在では「断熱等級7」が最高等級で、等級の数字が大きいほど断熱性能が高いことを意味しています。
南北に長い日本の地域を8つの地域に区分し、それぞれに満たすべき熱の伝わりやすさの値の基準「UA値」が設定されています。

「UA値」は数字が小さいほど熱が伝わりにくく、断熱性能が高いことを表しています。

国土交通省HPより

 

断熱等級を高くすれば、快適な室温を保ちやすくなりヒートショックのリスクが低減できたり、省エネ効果により光熱費を抑えられるなどのメリットがもちろんあります。

デメリットとして一番大きいのは、建築費用についてです。
断熱等級6まではそこまでびっくりするほどのプラスではないため、ほぼ標準仕様で可能なのですが
6から7へ引き上げるためのハードルが予想以上に高く、更にかなりのコストがかかります。

正直にお話すると、愛媛県のような温暖な地域では断熱等級6と7の中間ぐらいまでがコストパフォーマンス的には妥当なのではないか、と私自身は考えていますが・・・。

 

「新日本建設でも断熱最高等級の7が取得できる事を実践で示す!」
「モデルハウスなのだから色々試してやってみる!!」
というのが上層部の意向です。やらないわけには参りません。。

というわけで、急遽方向転換です。

 

新日本建設のお家は、構造に使用する木材は愛媛県産の天然乾燥材にこだわったり、それらと相性の良い自然素材由来の断熱材や仕上げ材などをご提案しています。
標準仕様の断熱材「セルロースファイバー」もその一つなのですが、
今回「断熱等級7」を取得するためにはいつものやり方では追いつかないのです。

 

そこで、YKKAPの担当者さん方にもご協力いただき、社内で打合せを重ねて採用するサッシや断熱材の種類、施工方法などを再検討していきました。
今回のモデルハウスの規模であれば、この方法ならクリアできる!という仕様も決定し、急いで構造計算や図面の修正も行って約1か月後になんとかまた申請業務に戻ることができたのでした・・・。

 

このような経緯もあり・・・

 

正直にお伝えします。

 

今回のモデルハウスはいつもの新日本建設の家づくりとはかなり異なります!
ほぼ標準仕様ではありません!!!!!

 

 

いつもの新日本建設の家づくりと違う部分や詳しい仕様などはまた施工の様子などを含めて追々お伝えさせていただきます。
実際の施工現場を逐一ご見学いただけるイベントも行っております。
詳しくはこちら

 

「いつもの新日本建設の家」と「いつもとは違う新日本建設の家」を見比べていただきながら、その後の選定の参考にしていただければと思っています。

 

 

そんな苦労があったのです・・・(TT)

という自己満足のご報告を終えたところで本日の現場はこちら

「掘り方工事」中です。

基礎をつくるために土地の掘削を行っています。


何やら一部深いところがありますね・・・?
ここは一体何なのでしょうか。
正解はまたいずれ。

 

次回はエピソード7「外観色決め総選挙!」です。お楽しみに。

新日本建設はこだわりある家造りをスタッフ一同で取り組んでいます。
今回の記事に関する質問も受け付けておりますので、ご相談されたい方は下記からお問合せください。

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二宮 (設計部)

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